何処へ行く

暇をつきつめる

「月が綺麗ですね」をする

マッチングアプリでメッセージを始めてから2週間ほど経つ女性がいる。できれば実際に会って話をしてみたいのだが断られたらどうしようなどという不安から誘えないでいる。きっとこの不安は相手を好きという感情から発生しているものだろう。そう俺は今恋をしているのだ。たった2週間の1日1通程度の交流で相手のことを好きになっている。この1日1通のメッセージの交流がどこか奥ゆかしくて、メッセージアプリでよく行うような短文ではなく少し長い文を送り合っているので現代に蘇った文通のようなものだと思っている。おそらく相手も良い印象を持っていると期待しているのだが、なかなか会いたいと伝えるタイミングが難しく誘いかねている。俺の思春期は終わりに近づいているなと感じているが殊恋愛に関しては一向に成長しない。というか対人間関係において成長をしていない。思春期が終わりに近づいているとどこで感じているのだという気もしてくるが。相手の好きだという音楽を聴きながら相手のことを思い浮かべる。これを俺は「月が綺麗ですね」をしていると思っている。あなたの好きな音楽が私は好きです。それすなわちあなたのことが好きですということである。このことが相手に伝わってくれたらいいなと思いながら本日も少し長めの文を送ってみる。