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HIV検査の感染経路と偽陽性について

2018/1/25日木曜日。

市の保健所にてHIV検査を行ってきた。

端的に結果だけを言えば陽性だった。

今回行ったのは簡易検査であるため1000人に2~5人ぐらいの割合で陰性であるのに陽性と診断されることがあるらしい*1

多くは女性であるとボソッと言っていたのが少し気になったが。

また、はっきりと陽性反応が出る場合検査キットに濃い線が出るらしいのだが僕の場合薄っすらと線が出ているとのことであった。

これで陽性陰性である可能性がどれだけ変わるのかは分からないけれど、そこに賭けてみるしかない。

 

正直な話をすると頭の中が真っ白になって心臓バクバクになったし、飯はしっかり喉を通ったけれど気分は少し悪くなった。

これからどうしようかななどと考えていた。

潜伏期間が続いていつか発症したら体が弱っていって死んでしまうのかなあとかよりも、これが他の人にバレたら僕は社会的に死んでしまうのではないかという考えが強かった。そんな事を考えてしまう僕だから未だに誰にも言えていない。

海外出張前の事前検診であるのにだ。

 

そもそも僕にはHIVに感染する原因に思い当たるフシが全くないのである。

HIVの感染経路

  1. 性行為による感染
  2. 血液による感染
  3. 母から子への感染

まず1の性行為による感染。

僕の場合関係ないと思われるが少し心配になって自慰等で不衛生な状態にしていると感染してしまうのではないかと調べてみたが、HIVに関しては人から人に移る病気であるため感染者との性交によってでしか感染することはないことが分かった*2

次に2の血液による感染。

考えられるとしたらこれぐらいだと思うのだが、全く思い当たるフシがないのである。

最近注射を打った記憶で覚えているのは去年の5月頃に献血をしたことぐらいである。

もしあの時点でHIVウイルスを持っていたとしたら僕は相当にまずいことをしてしまったのではないかと思う。

早く連絡しないといけないとは思いつつ現実逃避をしているため出来ていない。

最後に3の母子感染についてだが、これに関しては誰にも話していないので確認は取れていないけれど確率は低いのではないかなあと思っている。

なんの根拠もないけれど。

 

こうやって調べてみると感染している確率はかなり低いと思われるが、実際に陽性反応が出てしまうと平静ではいられない。

1週間は悩みながら待ち続けるしかないのである。

詳しい結果は1週間後に出るとして僕が今回この検査を行って感じたのは、いや検査する前から感じていたのは、このHIV検査に対する職場の人の考え方が嫌だなあということ。

僕が検査から帰ってきて落ち込みながらも周りに気付かれないようにしていると、複数の人に質問をされた。「エイズだった?」と冗談っぽく。

それに対して僕は低いトーンで「はい」と言って冗談に聞こえるようにして対応した。

ここで冗談に乗っかってしまう僕も悪いかもしれないが真っ向から否定する事はできないから、こうするしかなかったと思っている。

上手い表現が見つからないが、HIVが嘲笑の対象になっているとでも言えばよいだろうか。

僕は検査に行く前に仮にこの検査で陽性反応が出ても職場の人に伝えづらいだろうなあと思っていた。

実際に伝えられていないのだけれど。

仮に1週間後の診断結果が陰性だったとしても僕が今回感じたことはかなり重要なことであると思うので上司には進言しようと思う。

職場の考え方や雰囲気について。

診断結果を正しく伝えられるような職場であってほしいと望むから。

 

ここからは話は変わって少し前から僕が思っていたことと今回のことについて。

僕は少し前に夢ができた。

決して若くはないがまだ夢を見られる年である。

しかしながら今の仕事も気に入っていて、しかも海外出張が決まっている。海外出張は楽しみだったので、これが終わったら仕事を辞めて夢を追おうと思っていたのである。

でも本当に叶えたい夢ってそんなに先延ばしできるもんなのかなと考えたりもした。

よく耳にする事故等で生死を彷徨った後「今すぐにでも行動を起こさなければいけないと思い様々なことを実践しました」という様な話を思い出して、車を運転しているときにこのまま壁に突っ込んで生きていたら、すぐに行動に移せるのかなとか考えていた。

診断結果が出たときもすぐにこの事が思い浮かんだ。

こんな事を考えていたから命を粗末にするなと、僕に罰が与えられたのではないかと。

もしくは夢を追うきっかけを与えられているのかもしれないが。

 

僕は今回の検査でHIVについて興味を持つことができた。

もしかしたら僕自身が当事者である可能性があるので当然だが。

詳しく調べてみると早期発見して薬を服用していれば健常者と同じレベルの平均寿命となっているらしい。

現在の医学では治すことはできないが決して深刻な病気ではなくなっているようだ。

子供の問題やHIVに関する周囲の理解など問題はたくさんあると思われるが人生に絶望する必要はないようだ。

 

追記

2018/1/31水曜日

偽陽性でした。担当していただいた女性の方が深刻そうな顔をしていたから動揺したけれど、陰性だということが伝えられてホッとした。

何度も何度も「ありがとうございました」という言葉が出てきて相当に落ち込んでいたし悩んでいたことを実感しつつ、もし陽性だったら僕の精神は壊れてしまったんじゃないかなと思った。

ちなみに検査キットはエスプラインというモノでした。

同じ検査キットでは同様の結果が出でしまうので再度検査が必要なときは別の場所で受けてることを勧められました。

*1:偽陽性と言うらしい

*2:他の性感染症は感染する可能性があるらしい